TKYTEL COMMENT 28 (Errata 2) 東京広域電話網 KusaReMKN ねじくぎ 夜鍋 ヨナ 信濃 眞伊 2026-02-04 2026-02-05 2026-02-09 Open Source Conference 2026 Osaka を終えて 1. はじめに 東京広域電話網は、2026 年 1 月 31 日(土曜日)に大阪産業創造館にお いて開催された Open Source Conference 2026 Osaka(以下、osc26os とす る)にコミュニティとして参加し、展示を行った。 この文書では、当該イベントに参加に係る事前準備、出展内容、そして反 省について述べる。 2. 出展の経緯 2025 年 9 月 6 日から 7 日にかけて開催された NT 東京 2025 に東京広 域電話網が出展者として参加したことを受け、信濃眞伊氏から関西地方近辺 で開催される各種イベントにも東京広域電話網として参加したい旨の要望が あった。しかし、地理的な背景から NT 東京で出展した際と同様の人員を確 保しがたい状況であった。これを理由に、関西地方で開催される各種イベン トについて、東京広域電話網としての参加を見送っていた。また、東京広域 電話網に属する個人としての参加も、トラブルを避けるねらいから控えるよ うお願いしていた。 このような状況が続くなか、同氏からイベントに参加したい旨の要望は再 三繰り返された。2025 年 11 月 22 日の 22 時ごろ、CS 集会の主催である 夜鍋ヨナ氏を交えての雑談のなか、当該イベントに参加するか否かについて の話題が挙がった。CS 集会もろとも参加することで合意し、出展の申し込 みに至った。 3. 出展申し込み 出展の申し込みにあたって、2025 年 11 月 22 日の 24 時ごろ、osc26os の Web サイト上の問い合わせフォーム [1] から出展を希望する旨を申し込 んだ。同月 25 日、問い合わせに対する返信のメールがあった。返信にはス プレッドシートが添付されており、併せて OSPN の Slack に参加するよう に案内があった。添付のスプレッドシートに必要事項を記入し、メールで返 送することによって出展申し込みとなった。 申し込みにあたって、団体名を「東京広域電話網」とした。加えて、団体 に関連する Web サイトの URL を とした。 また、出展に関する各種事項について、下記の通り申し込んだ。 展示カテゴリ ネットワーク、その他(IP 電話) 展示内容 黒電話を用いた IP 電話による通話やダイヤルアップ接続のデモン ストレーションを予定しています 当日のブース予定人数 2 人(のちに 4 人に変更した。後述を参照せよ) 展示物品 電話機 2 台、ワードプロセッサ 1 台、ノート PC 1 台 (消費電力は合計で PC 2 台分程度であること) 隣接希望団体について CS 集会との隣接を希望 その他連絡事項 黒電話を利用するため、ベルの音が鳴ること 申し込み受付は翌 26 日に完了し、osc26os の Web ページにコミュニテ ィ参加団体として掲載された。同時に、黒電話のベルの音が鳴ることに関 し、セミナーの休憩時間中に鳴らすなど配慮されたい旨の連絡があった。 4. 申し込み以降の連絡 2025 年 12 月 23 日、事務局よりレイアウト案に関して連絡があった。 同月 24 日、ねじくぎ氏及び halka 氏による増援が確定した。これを受 け、当日のブース予定人数を 2 人から 4 人に変更する旨を事務局宛てに連 絡した。 同月 27 日、レイアウト案を受けて CS 集会より事務局に宛て、CS 集会 と東京広域電話網の机を隣接させることについてお願いした。これに対し、 2026 年 1 月 5 日、事務局より CS 集会に宛て、問題ない旨の連絡があっ た。 2026 年 1 月 8 日、事務局より参加に係る各種の連絡事項について共有 があった。また、翌 9 日、当日会場に学生が多数来場する予定である旨の 連絡があった。 同月 14 日、会場で頒布するフリーペーパーについて CS 集会と東京広域 電話網との間で融通することについて連絡があった。紙面の表面と裏面とで CS 集会と東京広域電話網とについて印刷するかたちで合意した。翌 15 日 には FAX 調の原稿データを CS 集会宛てに送信した。 5. 出展準備 5.1. ネットワーク 当該イベントにおけるネットワークは KusaReMKN によって構成された。 イベントの約 1 か月前(12 月末ごろ)から、ネットワーク構成に関する検 討を開始した。現地で提供される無線 LAN の通信品質が不明であったこと から、インターネットから孤立している状態であっても各種体験を提供でき るようにサービスを構成し、また、インターネットへの接続を容易に実現で きるように意識した。 電話サービスは、ブースで展開される固定局と、KusaReMKN 自身とともに 移動する移動局からなる。 5.1.1. 固定局 新規の電話局を構築し、4 台の端末を収容できるようにネットワークを構 築した。ネットワークを構成する各種機器は MiKEN MiKANET から供用され た。ネットワークは 1 台のコンピュータ(Shuttle XPC DS81)、2 台の VoIP ゲートウェイ(YAMAHA RT58i)、2 台の電話機(4 号 A 自動式電話機 及び 674-A1)、1 台のモデム端末(AIWA PV-BW5605)、及び 1 台のワード プロセッサ(Fujitsu OASYS LX-7500SD)から構成された。このネットワー ク及び周辺の技術的な詳細は、別の文書で述べられる。 5.1.2. 移動局 移動局の構成については、NT 東京 [TC15] で用いられた移動局と全く同 様であり、構成の変更はないから説明を割愛する。 5.2. 頒布物や表示のための展示物 頒布物であるフリーペーパーは、§ 3 で述べた通り、CS 集会によって用 意された。 表示のための展示物として、東京広域電話網に関する簡単な説明スライド を用意した。資料の作成は、信濃眞伊氏の主導、yude 氏の補佐のもと、イ ベントの 3 週間前(1 月中旬ごろ)から進められた。8 枚のスライドから なる 40 秒程度のループ動画が作成された。 また、NT 東京で用意された公衆電話の使い方に関する資料がそのまま用 いられた。 6. 出展 ブース展示では、申し込み時点で通知されていた通り、1 台の机と 2 台 の椅子が提供された。展示物として、固定局に接続される 2 台の電話機、 1 台のモデム端末、及び 1 台のワードプロセッサを展示した。移動局で運 用予定であった電話機は、吊り下げのための肩紐の持参を失念したため、運 用を取り止めた。 会場内の無線 LAN の通信品質は良好であり、他局への発着信も問題なく 可能であった。しかし、会場内の無線 LAN と固定局のネットワークとを接 続する設定に手間取り、イベント開始直後 1 時間程度は独立局として運用 した。後に MikaNeTEL を経由して東京広域電話網に接続した。 展示の説明では、NT 東京における展示と同様に、NTT が PSTN(公衆交換 電話網)を廃止し、IP 電話に以降したのであるから、私たちにも同様のこ とができるはずだという考えのもと、実際に自作の電話網を構築したことを 紹介した。網を構成する各メンバが電話局のサーバを設置し、それらを VPN 越しに接続することで、公衆網とは独立した電話網を実現していることを説 明した。東京広域電話網は、北海道からメルボルンまでの幅広い地理的環境 に展開されている 50 局以上から構成され、300 台以上の端末が接続されて いることを説明した。 通話やダイヤルアップ接続を用いたインターネット接続のデモンストレー ションも行った。学生においては、初めてダイヤル電話機を使う者もあり、 楽しんでいる印象であった。大人の参加者からは、ワープロや電話機の体験 が懐かしいという反応が多く寄せられた。ワープロ上で自身の Web サイト の表示を試みる者もたびたび見られた。Cloudflare によるブロッキングが 確認されたため、固定局サーバ上で運用している Web プロキシを現地で修 正し、アクセス可能性を向上した。 全体を通し、NT 東京に比較すると技術に精通している参加者が多かった こともあり、技術的な話題で盛り上がることが多かった。展示に際して寄せ られた質問には、「この電話網を実現する技術の何が嬉しいのか」「この展 示とオープンソースとはどのような関係があるのか」などがあった。 7. 反省 7.1 総括 全体を俯瞰すれば、NT 東京での反省が活きた形となった。ただし、些細 な点において、改善の余地が見られる。 物品の準備不足が多く見られた。移動局のための肩紐が梱包されていなか ったことに加え、サーバとキーボードとを接続するための USB ケーブルを 持参し損じていた。 NT 東京での反省にも述べられているところであるが、展示物の調整など のため、展示スペースの前に出展者が立つ配置になる場合は、展示物を長時 間隠さないような工夫が必要であると考えられる。また、東京広域電話網を 既に知っているような参加者によって、展示スペースの前が占有されること のないように配慮がなされるべきであると考えられる。イベントに参加する 意図は、東京広域電話網を構成する人々の交流を主とするものではないこと に注意すべきである。 参加者から、電話網に関する展示であるならば、電話網を構成するサーバ や VoIP ルータなど見せるような形で展示すると良いのではないかとの意見 をいただいた。今後の展示では、その出展でアピールしたい部分はどこであ るのかを考慮した上で、そのような展示の方法も取り入れられ得る。 7.2 計画されたが実施に至らなかった事項 先述の CS 集会の主催である夜鍋ヨナ氏から、永谷園のお茶漬けのもとを 参加者にプレゼントする企画が熱烈に推薦されていた。 しかしながら、実際には実施されなかった。原因としては、前日準備の不 足にある。本イベントでは黒電話による実演が主であったため、お茶漬けの もとを配布する企画の準備は後回しになってしまったのが要因である。 今後、解決するためにお茶漬けのもとをあらかじめ購入する必要がある。 8. おわりに 出展に先立ってはもちろん、日頃からの体調管理に留意すべきである。ま た、イベント当日は余裕のあるスケヂュールとなるように心掛けると、当該 イベントのみならず、それに付随する各種イベントも楽しめるようになる。 9. 参照 [1]: [TC15]: